CVへの貢献度を測るページの価値とは?
ページの価値ってどういうこと?
Googleアナリティクスの特徴でもあり、利用する上でのメリットでもあるのがデータの可視化に適している部分です。サイトをWebマーケティング・コンテンツマーケティング目的で行っている場合、実際にどれぐらい顧客の獲得や売上増に役立っているのかを誰が見ても理解できる形でデータ化する機能に優れています。
そんなGoogleアナリティクスの機能の中でもとりわけユニークと言えるのがページの価値です。かつては「ダラーインデックス」と呼ばれていました。「ダラー」とは米ドルのこと、これをよりわかりやすい名称にしたのがページの価値です。
簡単に言えばサイト内のページがどれぐらいの価値があるのかを具体的な数字で表示する機能です。言い方を変えるとそのサイトを活用したWebマーケティングにおいてページがどれだけ貢献しているのかを金額で表示しているのです。
このページの価値のポイントとなるのはコンバージョン(CV)への貢献度を示しているという点です。アクセス数が多くても、セッション数やPVが多くてもコンバージョン率が低迷しているサイトはWebマーケティングの観点からすれば決してよいマーケティングの手段とは言えません。いかにコンバージョン率を高めるか、という重要なテーマにおいてこのページの価値が大きく関わってくるのです。
例を挙げて見るとサイト内のAのページは非常に人気の高い商品の情報を扱っており、閲覧したユーザーが商品を購入したとするとそのページの価値はとても高いことになります。一方PV数は多くても売上に結びつかない、あるいはセッション数とのギャップが大きいページは価値はそれほど高くないと判断できるわけです。検索エンジンやSNSなどから流入したユーザーがそのページを見ただけですぐに離脱してしまうような状況の場合、アクセス数が多くても貢献度が高いとは言えません。
こうした価値を金額という露骨と言ってもよい形で数値化・可視化したものがGoogleアナリティクスのページの価値なのです。ですからサイトを運営している人がそのページに対してどれだけコストをかけているといったものではなく、売上に貢献しているかどうかを問うものです。
ページの価値の測り方
とはいえ、ページの価値を具体的な金額で計算すると言われても「どうやってやっているの?」と疑問がよぎるのがごく自然な反応というものでしょう。この数値を算出する上での算出方法・式が存在します。
「(該当するページを経由した目標値とeコマース収益の合計)÷ページ別訪問者数」
です。まず目標値を設定し、その目標に基づいて計算を行うことでページごとの価値を数値化することができるのです。これだけではちょっと分かりづらいかもしれません。例えばAのページで2000円分のコンバージョンに関与した場合、このページの価値は2000円となります。ユーザーがAのページだけを見てコンバージョンを成立させた場合だけでなく、Aのページからサイト内の他のページで移動したうえで成立させた場合にはその他のページも2000円分の価値を持つことになります。
一方、1回のサイト訪問ではコンバージョンが成立せず、5回訪問した段階で2000円分成立した場合には「2000÷5」で400円がページの価値となります。ページの価値が高ければ高いほどユーザーの購買欲を高め、アクションへと促す価値・力を持っていることになります。
ページ価値を測るための設定方法
このGoogle アナリティクスのページの価値は管理画面の「行動」から「サイトコンテンツ」をクリック、続いて「すべてのページ」をクリックすることで表示されます。ページビュー数など他のデータとともに表示されるもので、これらのデータを合わせて参照することでページごとの状況やサイト全体の強みや課題点などを洗い出していくことができます。
ページの価値はサイト改善に活用する
このようにページの価値をチェックすることでどのページがコンバージョン率の向上に役立っているのか/いないのかを確認することができます。結果によってはサイトのメインと位置づけているページの価値が意外に低く、逆にあまり重視していないページがコンバージョンに貢献しているケースも出てきます。そうなったときに価値が高いページに重点をシフトする、あるいは低いページの改善を図るといった形でサイト全体の改善を行っていくことができるでしょう。
ただ価値が高いページが無条件でよいページ、とは一概に言えない面もあります。例えばサイトの顔でもあるトップページはコンバージョンに結びつく可能性が低いため、この機能の価値観からすると価値が低い、と判断されます。とはいえ、魅力的なサイトづくりには充実したトップページは欠かせません。同じようにたくさんの人がチェックする有名な商品・サービスはどうしてもアクセス数に対してコンバージョンが低くなりますし、逆にターゲティングがはっきりしている商品・サービスのページは高くなる傾向があります。後者の価値が低いとちょっと困るわけです。こうしたページの特性も踏まえた上で価値を把握し、改善に活用していくようにしましょう。
まとめ
PV、セッション数、コンバージョン率、ユーザー数…GoogleアナリティクスではWebマーケティングの成果を可視化するうえで役立つ機能が多数揃えられていますが、このページの価値をうまく活用することでより「稼げるサイト」づくりに役立てていくことができるはずです。